志村けんの訃報を知った日

ぼくは坂道を下って駅に向かっていた。
消防車がぼくの背後からぼくを追いかけるようにサイレンを鳴らしながら走ってくる。
ぼくは駅前の歩道を曲がった。
消防車はぼくの背後に停まった。
駅のほうに歩きだしたぼく。
交番の警察官とぼくはすれ違った。
ものすごいスピードで警察官3人は走ってくる。
ぼくは火事かと思い駅前の高層団地を見る。
ぼくは立ち止まった。
煙は出ていない。

火事にしては様子がおかしい。
消防車は1台。
パトカーも1台。
そのうち救急車もサイレンを鳴らしながら到着した。

少し離れたところからぼくは警察官たちの様子を見ていた。
何をしているのだろう?
駅前の高層団地の下で。
2階の屋根の上で。
高層団地下の2階建てスーパー兼店舗の屋根の上で。
警察官が2人で
消防士も。
後から来た救急車からタンカーを降ろしていた。
タンカーの脇にはオレンジ色の目隠しらしきものを付けて。

ぼくは自殺??
と思った。

もしかしたら志村けんの訃報を聞いてこの高層団地の踊り場から飛び降りたのかもしれない。
もしかしたら新型コロナウイルスが怖くて飛び降りたのかもしれない。
もしかしたら景気が悪くて生活難になって飛び降りたのかもしれない。
ぼくは本当の理由がわからない。

ぼくは勝手に自殺。
と思った。
最後まで見ていなかったから。
ニュースでもやっていなかったから。

ぼくは無責任かもしれない。
でも。

今後新型コロナウイルスなどのため景気が悪くなり自殺をする人が一人でも減らせれば。
とこんな気持ちからぼくはblogを書いた。
本当に自殺だったとしたら。

お亡くなりになった方のご冥福をお祈りしたい。
志村けんさんのご冥福もお祈りしたい。

 

 

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