幸せ

電車に乗ってきた親子と思われる3人。
きれいな女性はくるぶしまでのふわふわのレースのスカート。
そして髪もきれいに整えられ今、美容院にでも行ってきたという感じるほどだった。
男の子は2歳ぐらいだろうか。
元気いっぱいにこの母親と話をしていた。
男性は黙ってその2人を見ているだけ。

他の親子と違うのは、この母親と思われるきれいな女性は車いすに座っていた。
そのとても小さな手は変に曲がり何もできないようだった。

本来なら抱いてもらえる年なのだろうができない。
小さな男の子は母親に甘えるため、母親の車いすのステップに足をかけ必死によじ登りスカートにしがみついていた。
飽きるとおりる。
何も言わず母親はスカートを直すため両足を少し持ち上げ下す。
またさっきのきれいなスカートに戻る。

 
降りる駅が来たようだ。
男の子はさっきのように車いすによじ登り、今度はしっかりつかまり男性がやさしく押す車いすとともに降りて行った。

ぼくは思わず
「君は世界一の幸せものだね。」
といいたかった。
 

 

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